おくすりの形は固形、液、粉、練り物、シートなど外見は実に様々で、私たち薬剤師は「剤形」と言っています。注射、錠剤,散剤,ドライシロップ,シロップ、坐薬、テープ、吸入液、吸入粉、軟膏、クリームなどが呼び名です。しかしそれらはすべてに意味があって造られていますのでその一部を紹介していきます。まず錠剤で基本的には固めただけを「裸錠」といいます。苦いお薬を飲みやすく甘味を持たせてコーティングしているのが「糖衣錠」です。従って子供さんが何時までも飲み込まずに口の中に置いていたら「糖衣」が溶けて強烈な苦みが出ることがあります。胃酸によって分解されたり、効き目がなくなるお薬は「腸溶錠」とし胃では溶けなく腸で溶けるように工夫されています。「二層錠」「三層錠」「徐放錠」「配合錠」は違った種類や溶け方を組み合わせて、長く効いたり、違った働きを同時にするように造られています。最近はお水なしても服用できるラムネ菓子のような「口中崩壊錠」、逆に朝起きてすぐコップ一杯のお水で服用し、30分は横になってはいけない錠剤もあります。口内炎に直接貼りつける錠剤、溶液に溶かして目薬とする錠剤などなどです。
それぞれに意味がありますので飲み方、保存方法をしっかり聞きましょう。

福山市薬剤師会